トモシンセシス(Tomosynthesis)とは
Tomography(断層)とSynthesis(合成、統一)の2つの意味から作られた造語であり、1回の断層撮影で任意の高さ裁断面を再構成する撮影技術です。日本では、トモシンとも略されます。
歴史
トモシンセシスの原理は新しいものではなく、1970年前半にフィルム撮影されたⅩ線画像を用いたトモシンセンスが提案されました。しかし、フィルムによる画像の重ね合わせは合成画像が暗くなるなどの問題から、普及しませんでした。そのあと1990年代後半にFPS実用化され、デジタルⅩ線撮影装置が普及しました。FPSを使用したⅩ線撮影画像はデジタル画像処理によって、容易に加工することができるようになりました。複数の撮影位置で取得したⅩ線画像を合成することも容易であり、合成画像が暗くなる問題もないのです。FPSの登場によりトモシンセシスは再度注目され、現在ではマンモグラフィーや歯科イメージングなど、様々な分野で応用されています。
トモシンセシスの原理を応用
一般の医療画像は2次元画像となるので、患者さんの位置付けが悪く撮影された場合には、ピンボケとなり、撮影し直しとなります。 弊社の手法では、1回の撮影で厚みのあるデータを蓄積できるので、断層方向に画像を動かし、フォーカスを合わせることが可能な画期的な機能となっております。また、撮り直しが必要ないため患者さんが再被ばくすることがありません。