医療法人社団長仁会 牛久保矯正歯科 理事長 牛久保 順一 先生

DR.牛久保 通信 〜Vol.2〜

9月26日から28日まで盛岡市で開催された、第71回日本矯正歯科学会大会に参加してきました。

今年は矯正の機材メーカーの他にも一般歯科材料のメーカーの出展も多く、かなりの賑わいを見せていた様です。気になったレントゲン装置がありましたKYOCERAの新製品PreVista Uni-3Dと言うワンショットセファロを搭載したものです。スキャンタイプと比べ撮影時間が短い事から、当院の様に幼少の患者さんが多い所では動いてしまって画像がブレてしまう危険性を回避出来そうでした。

会場の奥で外観の似た様なレントゲンVATECH社のPax-i があり担当者に伺ったところKYOCERAの物と同等の韓国製のOEMであるとの事で価格的にも安いかなと思いましたが、パノラマの画像では明らかにパノアクトが優位だと思いました。
それを実証する患者さんが先日お見えになりました。矯正治療を希望される患者さんは先ず外観上等で気になる箇所を見つけて来院されますので、診断の為レントゲン等の資料を採得致します。そこで過剰歯の存在や先天性欠損を発見する事により、矯正の治療方針決定の参考にしていきます。

これがその患者さんのパノラマの画像ですが、右側上下顎第二小臼歯の先天性欠損と左側上顎小臼歯部の画像に疑問点が認められました。以前なら詳細に確認する為に先欠部位と左側上顎小臼歯部3枚のデンタル撮影が不可欠でしたが、パノアクトでデンタルの切り出しを行い、左側第二小臼歯の形成遅延が確認する事が出来、自信を持って患者さんに矯正治療方針のコンサルトを行えました。 

以前にもお話しさせて頂きましたが、矯正専門医はパノアクトのデンタル・パノラマ両方の保険点数を請求出来るというメリットは享受出来ませんが、診断に必要だからと言って患者さんを過度に被曝させる事無く、被曝量を最小限に抑えてあげられた事がドクターとしてはうれしい事だと思っています。

2012年10月17日