の特徴
トモシンセンスの原理を歯科用診断装置として正解で初めて搭載した装置です。
この装置には、小柴先生のノーベル賞獲得で話題になりJAXAなど多くの研究機関で、微細な宇宙線をキャッチするための研究が進められているCdTe(カドミウムテルライド)半導体を使用しています。
CdTe(カドミウムテルライド)半導体を用いた検出器はエックス線の吸収率が非常に高く、多くの画像情報をもたらすことができることから医療分野や産業分野で幅広い応用展開が期待されています。弊社は自社特許である画像処理技術を最大限活用するために、CdTe半導体検出器に着目し長年デジタル技術の研究を進め、歯科用のデジタルパノラマエックス線撮影装置PanoACT(パノアクト)を開発しました。
本製品は、他社からリリースされている一般製品の特性と全く異なり、CdTe半導体がもたらす豊富な画像情報をもとに画像の再構成の後に焦点面を自由に変更することが可能であり、日本で初めてパノラマ撮影とデンタル撮影が1台で行え、最先端の画像の鮮明さや低被ばく線量を兼ね備えた革新的な装置として歯科業界で話題となっています。
初期画像から鮮明なパノラマ画像出力

デジタルで用いるエックス線の検出器には半導体が搭載されています。
CdTe検出器はエックス線の吸収効率が非常に高く、パノラマ撮影で用いられる被ばく線量を1/2~2/3に低減してもほぼ同じ画質で映像化できる特性を持っています。また、一般のCCD検出器のようにエックス線→蛍光→フォトダイオードという仕組みでなく、各画素単位で線量に比例した電気信号に直接変換するためノイズが少なく、各画素のダイナミックレンジは12ビットの深さを有しているため、低吸収から高吸収領域まで広いレンジで画像のつぶれが少ないのが特徴です。
ですので、一般のパノラマレントゲンは、頸椎の影響が出て肝心な所が綺麗に映らないことがあります。一般のパノラマレントゲンは、全体的に画像にザラツキがあり、特に真ん中の部分が白くなっています。これは、どうしても歯を全体的に撮影しようとすると頸椎が映りこんでします影響です。特に前歯の部分の画像がボケ詳細な診断までは難しく、多くの歯科医が画像に対する不満をお持ちです。
PanoACTでは、従来製品の概念を打ち破り、CdTe検出器で撮影した膨大なボリュームデータから画像ノイズを除いて見たい部分だけ出力することができるので、頸椎の影響がなく、骨梁構造が明瞭に描出された鮮明な画像出力ができます。
デジタル画像のオートフォーカス
10枚法・14枚法の自動出力機能
低被爆線量

PanoACTで膨大なボリュームデータが画像処理できると言うと、その分被ばく線量も多いのではないかと想像される方も多いと思いますが、CdTe検出器の高感度と低ノイズの効果でとても低い被ばく線量で撮影できます。
実際にはPanoACT 1回の撮影と一般の口中デンタル撮影1枚分(3cm×4cm程度)の被ばく線量がほぼイコールですので、どれだけPanoACTの被ばく線量が低いかおわかり頂けると思います。
患者さんへの被ばく低減の効果や、口の中にフィルムなどを入れなくてもデンタル撮影ができるので、安全面、衛生面でも優れた装置だと言えます。