医療法人社団長仁会 牛久保矯正歯科 理事長 牛久保 順一 先生

DR.牛久保 通信 〜Vol.4〜

2015年3月25日、TBSテレビの報道番組『Nスタ』 17時15分頃に、不適切な矯正治療が増加してきている現状が紹介されました。それは私が所属している日本臨床矯正歯科医会が、昨年末に実施したアンケートの集計結果を基に構成され、放送されたものです。内容は、医会の会長が日刊ゲンダイの取材で『子供の「歯の矯正」受診前に確認すべき6つのポイント』として掲載されたものが、元になっています。日刊ゲンダイにも掲載されています。御参照下さい。
(ニュース記事はこちら)

項目の一番最初で、TV放送でも強調されたのは、頭部X線規格写真(セファロ)検査の必須性です。
セファロは矯正診断の為の非常に重要なツールです。私が㈱アクシオン・ジャパンに開発を依頼したのも、高画質で読影出来る性能を重視したからです。一般歯科では低価格なレントゲン装置を使用しても、撮れていれば同じ保険点数が請求できるので画質に拘らず値段に拘りがちですが、自由診療である矯正治療では患者さんの状態をより正確に把握し、的確に診断出来る事が重要ではないでしょうか。
㈱アクシオン・ジャパンのPanoACT(パノアクト)装置を導入後セファロはどこを計測点として採り、どうトレースして診断するのか、講義させて頂きました。こんなに五月蠅いユーザーの意見も真摯に聞き入れ、パノアクトは日々進化しており、さらに高画質化する為のバージョン・アップも予定されている様です。
学会では、素晴らしいセファロ画像を展示しているメーカーも見かけられ、奇蹟の1枚を展示している事も多い様ですが、一番大事なのは安定した高画質で常に撮影できる事だと思います。地質調査もせずに家を建て、不都合があったら責任は誰になるでしょう?日本臨床矯正歯科医会が、この様な形でメディアに発信した事が一般にも認知されたら、今後はセファロの撮影もせずに訴訟にでもなったらと思うと矯正をされている先生はセファロの導入を急がれるべきだと思います。

2015年4月1日